男性のモテ期は人生で一回だけ

「モテ期」とは「モテている時期」という意味ですが、男性のモテ期は人生で1つの時期に集中していることが多いようです。実はこれには、恋愛学的な理由があるのです。

一言で言えば、男性の異性選びの基準はいつの時代もルックス第一ですが、女性はその年代ごとに変化しているからです。あなたの長年の謎が氷解するかもしれないこのコラム。一緒に見ていきましょう。

【1】10代の頃にモテる男性とは

10代の頃にモテる男性というのは、とにかく「スポーツができる男性」です。これは世界的にも共通しているようで、どこの国でも、たとえばサッカー部のキャプテンなんかは、恐ろしいぐらいモテます。

日本でも中学生・高校生ぐらいの頃の女子生徒の人気というのは、これらほぼ一部の男子生徒に集中しています。バレンタインや卒業式などは、もう大変なことになります。僕の学校にもそういう生徒がいましたが、練習中などでも常に女生徒が金網越しに声援を送っていたりして、そりゃもう尋常ではないくらいにモテていました。

「ケンカが強そうな男性」や「ダンスが上手な男性」もモテます。これらに共通しているのは、運動神経が良い(身体能力が高い)ということです。

10代の頃に親が金持ちだとか、家柄が良いとか、成績が優秀だとか、そういった事でモテる事は殆どありません。これらの要素が、人生に及ぼす影響をまだ分かっていないからです。目に見える分かりやすい指標として運動神経というのがあり、これが優れている男性が圧倒的にモテます。

【2】20代の頃にモテる男性とは

20代の頃にモテる男性というのは、とにかく「ルックスの良い男性」です。具体的には、身長が高く、ガタイが良く、手が大きく、シンメトリーで、たくましさと優しさを兼ね備えた顔立ちの男性がモテます。

身長の高さとガタイの良さは、狩猟能力の高さを表しています。シンメトリーである事は、病気や寄生虫病等に打ち勝った事を意味しています。たくましくて優しい顔立ちは、末永く守り育むというメッセージを相手に伝達します。

20代というのは、女性の妊娠能力が最も高い時期ですから、パートナーに最適な遺伝的資質を持った男性をルックスで判断しようとします。貧乏だったり、冷たかったりしても、それを遥かに凌ぐほどの魅力が、ルックスにはあるのです。もちろんルックスのみが重視されるという意味ではありませんが、20代の頃というのは「ルックスの良い男性」が一番モテます。

【3】30代の頃にモテる男性とは

30代の頃にモテる男性というのは、とにかく「経済力のある男性」です。女性の目が肥えて、お金の大事さに気付くようになるからです。女性の名誉のために言っておくと、これは営巣本能の後押しもあります。子育ての環境をしっかりと整えようとしているのです。
(妊娠&出産能力が落ちている分、余計にそうなる)

この傾向は世界的にも共通していて、30代女性が最も重視するのは、世界中どこの国へ行っても「男性の収入」となっています。性格が最も大事だとするデータもありますが、そのようなデータはアンケート用紙に実名を書くよう求めて調査したものが多く(つまり匿名性が低い)、お世辞にも信憑性が高いとはいえません。心理学者などが、匿名アンケートで綿密に調査すると、必ずといっていいほど男性の収入が大事だという結果になります。

「経済力」とセットで大事になってくるのが「優しさ」です。いくら経済力があっても、それを惜しみなく分け与えるサービス精神がなければ、女性にとっては何の意味もないからです。女性は「目の前の男性の経済力を独り占めできるか?」という指標を「優しさの質と量」によって見極めます。

さてこの年代くらいになると、もはや10代の頃の恋愛観はまったく残っていません。試しに合コンなどで「オレ昔、サッカー部のキャプテンだったんだぜ!」などと威張っても、誰にも見向きにもされません(笑) 繰り返しますが、30代の頃というのは「経済力があって、優しい男性」が最もモテます。

【4】40代の頃にモテる男性とは

40代の頃にモテる男性というのは、とにかく「包容力のある男性」です。(総合力という意味で包容力という言葉を使いました)実はここを書くのが一番大変でした(汗) なぜなら、たとえば同年代の「40代女性」を例に取ると、既婚者と独身者ではまったく恋愛観が違うからです。

結婚・出産を経験した既婚のアラフォー女性は、実は10代の頃の恋愛観に戻る事が多いです。子育てをする必要がなくなっているからです。相手男性の収入も気にする必要がありませんから、遺伝子の質(つまりルックス)のみを重視するようになります。これは、ジャニーズなどの熱狂的なファン層を見ても分かります。10代と40代が圧倒的に多いのです。

一方、独身のアラフォー女性は、色々と求めすぎる傾向があります。そもそも、この年齢まで結婚できていないということは、目が肥えすぎていることが原因です。あれもこれもと、パートナーに色々なモノを求めます。「包容力」という言葉をあえて使ったのは、経済力・ルックス・誠実さ・コミュニケーション能力など、色々なモノを兼ね備えていないと、女性は「包容力のある男性だな」と感じてくれないからです。

色々な年代の女性を口説いた経験のある男性であればわかると思いますが、「独身の40代女性」が一番口説くのが難しいです。色々な意見があると思いますが、40代の頃は「包容力のある男性」が一番モテるとしておきます。

【5】50代の頃にモテる男性とは

50代の頃にモテる男性というのは、とにかく「性格の良い男性」です。さあここにきて、ようやく待ちに待った「性格」の登場です^^

さて同年代の50代女性はどうなっているかというと、妊娠能力が低下したことで、子孫繁栄のためのパートナーという見方はしなくなります。必然的に相手男性にルックスや運動神経は求めません。経済力は当然求められますが、それよりも「それをどこに使うか?」という事の方が優先されます。いくらお金があっても、自分の趣味ばかりに投資していたり、ギャンブルに浪費していては意味がないからです。

50代女性にパートナーに求めるものについてアンケートをとると「安心感」「信頼感」「癒やし」といったキーワードが並びます。やはり、酸いも甘いも経験してきたアラフィフ女性が、最後にパートナーに求めるものというのは「相手の人間性」ということになるのでしょう。

「価値観」「倫理観」「人生観」「金銭感覚」「食の好み」等は十人十色だというのは、この年齢になればイヤというほど分かっています。そうなると、「これらをどれだけ相手に合わせられるか?」という事が重視されます。そういう意味で「性格」が最も大事だという結論に至ります。

「愛情」「思いやり」「気配り」「優しさ」という言い方もできますが、ここではそれらをひっくるめて「性格」としておきます。50代の頃には「性格の良い男性」が最もモテます。

【6】まとめ

つまり男性というのは、

10代の頃は「スポーツができる男性」がモテる
20代の頃は「ルックスの良い男性」がモテる
30代の頃は「経済力のある男性」がモテる
40代の頃は「包容力のある男性」がモテる
50代の頃は「性格の良い男性」がモテる

という事なのです。

これが男の人生で、モテ期が一度しか訪れない理由です。もちろん、全員が全員この通りではないでしょうが、大筋は合っているでしょう。女性は「産み育む性」ですから、自分が置かれている状況によって、異性の好みを変えていきます。いや、変えていく必要があるのです。

日本人女性だって、一夫多妻制の国に生まれれば、普通にその状況に適応したりします。そういう意味では、女性の方が恋愛というものに関しては圧倒的に柔軟かつ、臨機応変だといえるのかもしれません。